2005年 11月 03日
「老後」は何歳から? |
「老後」っていったい何歳から始まるんでしょうかねぇ?「定年後」だったり、はっきりと「70歳から」だったり、人によってそれぞれイメージしてる時期があるのかもしれません。
今日はTさんを紹介します。彼女は北海道生まれの81歳。ベイルートで35年間、日本食の小料理店を切り盛りした後、息子夫婦の住むイギリスに移住、現在はイギリス中部にある日本食レストランのキッチンで働いています。
Tさんは見事な手つきで肉や魚をさばき、レストランで「つきだし」として出す、日本のお惣菜を作っています(これが本当にオイシイんです)。
「味付けは自分の舌で覚えること。レシピに頼っていては駄目よ、素材の味は毎回違うんだから」。
「切ったナスは塩水につけておく。切ったサツマイモは砂糖を振りかけておく。そうすれば変色しないわよ。」
「ご飯が固く炊けてしまったときは、お酒をちょっと振りかけて蒸らしておけば、大丈夫」。などなど・・・・まるで歩く「おばあちゃんの知恵袋」です。
肉・魚屋が納品に来ると必ず品質をチェック。質が悪いときはきっぱりと「ノーグッド」と言ってつき返す、プロ根性の持ち主でもあります。
80歳過ぎてバリバリの現役。日本の飲食業界で、そんな人いるかなあ・・・。「せんべい焼き」の職人とかなら、いそうやけど。
通勤は、バスを途中で乗り換えて、片道1時間。彼女よりずっと若い私にとっても長い通勤時間なのに、「疲れた」なんて言葉は一度も聞いたことがない。仕事中はいつも鼻歌混じりで楽しそう。そして、「この年になって、仕事ができるのは、とてもありがたいことよ。」とおっしゃる。
Tさんを見てると、「私もがんばろっ」という気持ちになる。彼女みたいに強く、しっかり生きようと。
体力のない私は、80歳過ぎても現役で働けるかどうか全然自身ないけど、せめて、その年になったとき、他の老人達と「足腰の痛さ比べ」だけはしないでおこう、と思う。
Tさんからいただいた包丁。レストラン開店当初、まともな包丁すらなかったキッチンに自分の包丁を持ち込んだTさん。ある朝出勤すると、誰かに乱雑に扱われて刃がこぼれてしまっていたこの包丁を見て「心が痛みます」と。今でも切れ味は抜群。まるでTさんの頭のようです。
今日はTさんを紹介します。彼女は北海道生まれの81歳。ベイルートで35年間、日本食の小料理店を切り盛りした後、息子夫婦の住むイギリスに移住、現在はイギリス中部にある日本食レストランのキッチンで働いています。
Tさんは見事な手つきで肉や魚をさばき、レストランで「つきだし」として出す、日本のお惣菜を作っています(これが本当にオイシイんです)。
「味付けは自分の舌で覚えること。レシピに頼っていては駄目よ、素材の味は毎回違うんだから」。
「切ったナスは塩水につけておく。切ったサツマイモは砂糖を振りかけておく。そうすれば変色しないわよ。」
「ご飯が固く炊けてしまったときは、お酒をちょっと振りかけて蒸らしておけば、大丈夫」。などなど・・・・まるで歩く「おばあちゃんの知恵袋」です。
肉・魚屋が納品に来ると必ず品質をチェック。質が悪いときはきっぱりと「ノーグッド」と言ってつき返す、プロ根性の持ち主でもあります。
80歳過ぎてバリバリの現役。日本の飲食業界で、そんな人いるかなあ・・・。「せんべい焼き」の職人とかなら、いそうやけど。
通勤は、バスを途中で乗り換えて、片道1時間。彼女よりずっと若い私にとっても長い通勤時間なのに、「疲れた」なんて言葉は一度も聞いたことがない。仕事中はいつも鼻歌混じりで楽しそう。そして、「この年になって、仕事ができるのは、とてもありがたいことよ。」とおっしゃる。
Tさんを見てると、「私もがんばろっ」という気持ちになる。彼女みたいに強く、しっかり生きようと。
体力のない私は、80歳過ぎても現役で働けるかどうか全然自身ないけど、せめて、その年になったとき、他の老人達と「足腰の痛さ比べ」だけはしないでおこう、と思う。
Tさんからいただいた包丁。レストラン開店当初、まともな包丁すらなかったキッチンに自分の包丁を持ち込んだTさん。ある朝出勤すると、誰かに乱雑に扱われて刃がこぼれてしまっていたこの包丁を見て「心が痛みます」と。今でも切れ味は抜群。まるでTさんの頭のようです。
by sabasuki
| 2005-11-03 20:20
| あんなこと・こんなこと