2007年 04月 20日
アンネ・フランクの家 |
ブルージュからアムスまで、車で約3-4時間。途中道路工事で混雑していたので思っていたより時間がかかってしまいました。
街のあちこちを運河が流れ、橋の上から水面を眺めてると、なんとなーく心斎橋(笑)。
アムスの街はずれにあるホテルに車を置いて、トラムに乗って中心街へ。
まずは鉄道中央駅から延びる買い物通りをブラブラと。
なんだかイギリスで見慣れた店が多いですねーLushでしょ、ボディショップでしょ、ウォーターストーン(本屋)にClair(ヘアアクセサリー)、specsaver(眼鏡屋さん)までありました(笑)。
まずお目当てのコロッケ自販機発見。コインロッカーで、ドアが透明なんを想像してくださいね。あれが床から天井近くまで(と思ったのは私がチビだから)、4-5列並んでました。
コインロッカー(ではないけど)1個につき、1個のコロッケが入ってます。ドアの横にコロッケの種類が書いてあるけど・・オランダ語でわからず。ガイドブックであらかじめチェックしてあったので、かろうじて「牛肉らしいな」とわかったコロッケが入ったコインロッカーに1.5ユーロ入れると鍵が開き、ドアを手前に開けてコロッケを取り出す。熱々、サクサク、とろーりでした。ちょっと塩からかったかなあ。
今日はアンネフランクの家を目指します。中学生の頃に「アンネの日記」を読んで以来、一度隠れ家を見てみたいもんだと思ってたけれど、実際に見る日が来るとはねぇー 何だか不思議な感じ。
トラム停車場で降りて歩いていくと、すんごい行列が見えて・・・・え もしかして・・・列の一番後ろについて・・・ほんとにこれ、アンネ・フランクの家に入る列なん?
ダンナに列の先頭を確認してもらったら、やっぱり入場を待つ列だって。夕方4時頃だったので空いてるかなーと思ったのですが、甘かった・・・。冷たい風が吹く中、1時間ちょっと待ちました。
建物の中へ入ったら、いきなり隠れ家に行くのではなく、この家の縮小モデルを見たり、当時の模様を映したビデオを見たりして、時代背景を頭に入れていきます。
当時ユダヤ人がつけることを強制された黄色い星のアップリケが展示されているのを見た時、どきっとしました。たったの数十年前の出来事なんですよね、これって。こんなのつけさせられてたなんて、信じられない!
アンネの日記の実物が展示されているのですが、非常に残念なことに、読めません(涙)。要所要所は1―2行ぐらい英語・オランダ語に訳されているものの、全文を読まなきゃ文意が伝わらないでしょうね。
ドイツ語がわかる人が羨ましい・・と思いつつ、狭くて急な階段を登っていよいよ隠れ家部分へ。
階段を登りきると、そこに本棚があります。「アンネの日記」を読んだとき、他のことよりも何よりも印象に残った「動く本棚」。この本棚を手間に引くと、その裏にある壁にぽっかりと穴があいていて、そこから先が「隠れ家」部分です。
がらーんとした部屋には家具は1つもなくて、そのせいか意外に広く感じられました。もちろん、8人が一緒に住んで、2年間も一歩も外に出られなかったことを思えば、狭いですが。
アンネの部屋の壁には彼女が貼り付けたポストカードや切抜き、映画スターの写真なんかが残っていました。これは、殺風景な部屋を少しでも明るい雰囲気にしたかったからだそうで、日記にもそのことが書かれています。
この隠れ家の下階には工場があって、そこの従業員たちはアンネたちが隠れていることは、知らなかったそうです(実は従業員かその関係者が隠れ家のことを警察に密告したのではという説もあるそうですが)。
だから隠れ家では8人が文字通り息をひそめ、足音をしのばせて、トイレやシャワーの水がパイプを流れて下階に聞こえないか怯えながら生活していたそうです。
次の部屋へ行くとそこではアウシュビッツ収容所の様子がビデオで流れてて・・・・深いため息をつく人、泣いてる人もいて何とも重苦しい雰囲気でした。
ものすごーく暗い気持ちになりましたが、娘に何か少しでも伝わっていればなぁ・・・と(期待しすぎ)。
普段の生活の中で、人種差別は日常茶飯事です。あまりにも頻繁に起こるので、私もいつの間にか慣れてしまって、誰かが「人種差別的発言」をしても、ふーんと聞き流してしまっています。
でも、人種差別が行き着くところまで行った結果がこれなんだなと思うと、やっぱり人種差別はあってはいけないこと、と意識に深く植え付けられました。そのぐらい、インパクトのある訪問でした。
少しでも多くの人にこのインパクトを味わって欲しいですねぇ・・・。
シンゲルの花市場にて。圧倒されそうなほど、春の色がいっぱいでした。
by sabasuki
| 2007-04-20 06:43